おはようございます♪
5月5日はこどもの成長を祝う「こどもの日(端午の節句)」ですが、同じ日本でも各地で食べるものに違いがあるのはご存じですか?今回はこどもの日のお祝いに食べられる食事やお菓子のエリア特性について紹介します。
仕事でも私生活でも、15年以上季節イベントの食事についてPOSデータやアンケートデータ等で調べてきた情報と、それプラスSNSの情報から、全国の行事食をまとめました。実際SNSに投稿されている情報が一番面白い!本人は当たり前と思って投稿していても、他の人のコメント見てこれってうちの地域だけなんだ!?と気づいたりします。色んなところから、調べに調べまくったこどもの日に食べられるものの地域の違いをまとめてみました♪
こどもの日に食べる食べ物の地域による違いまとめ
こどもの日に食べる食べ物のエリア特性を調べた結果をまとめました。
全国区のこどもの日の食べ物
比較的全国的に食べられている定番の食べ物ですが、少し地域性があり、食べる地域と食べない地域のあるものです。
関東を中心に全国:柏餅
こどもの日の定番である柏餅。柏の葉は、新しい葉が出てからしか古い葉が落ちないことから家系が絶えない=子孫繁栄となり縁起のいい和菓子として端午の節句のお祝いに食べられました。柏餅は昔は関東を中心に主に東日本で食べられていました。
一方、西日本には柏の木があまり生育していなかったのであまり食べられることはなかったですが、今では物流も発達して、各地のものが食べられるようになったので全国的に食べられています♪
関西が中心:ちまき
粽(ちまき)は餅菓子が笹の葉で包まれて三角錐の形をした和菓子。こどもの日にちまきを食べる理由は、もともと中国でちまきには厄を祓う力があるとされ、ちまきを食べる風習が中国から当時の日本の都(奈良)に伝わりました。なので関西を中心に食べられます。
地域特有の食べ物
その地域ならではの、こどもの日のお祝いに食べられる食べ物を紹介します。
北海道:べこ餅
北海道(特に道南)や東北の一部でこどもの日に食べられる、葉っぱのもようのついたの白と茶色2色のお餅です。 茶色い方は黒砂糖味です。もともと東北で食べられていた「くじら餅」が変化して生れたものという説があります。
山形県・秋田県:笹巻き
もち米を笹の葉にで三角に折り込んで、いぐさで巻いて茹でたもの。きな粉をつけて食べてるそうです。笹の葉は防腐作用や抗菌作用があることから、保存性が高まるので昔はよく使われていました。
長野県、岐阜県:朴葉巻
長野県から岐阜県の端午の節句には、笹ではなく大きな朴葉で朴葉巻を作ります。このエリアでは朴葉味噌や朴葉寿司など、朴葉を使うことが多いです。笹と同様、朴の葉は殺菌作用もあるので、保存に向いています。
愛知県:黄飯
愛知県の一部(名古屋を中心とした尾張地方)では、こどもの日に黄飯(きいはん・きめし)が食べられます。黄色は邪気を払うため、黒豆は健康祈りを込めて入れられています。
お祝いには「赤飯」ですが、赤飯は高級品だったので、身近で手に入るくちなしの実で黄色く色付けたごはんを赤飯の代わりに食べたことから黄飯を食べるようになりました。和菓子屋さんのほか、スーパーの惣菜売場にも売っています。
三重県:いばら餅
あんこを包んだ上新粉とお湯で作る餅をサルトリイバラの葉で包んだもので、柏餅の葉っぱが違うバージョンのようなものです。上新粉ではなく、薄力粉を作って作られる、こつっとした食感のちょっとごつごつの見た目のものもあります。こどもの日の他にも、普段のおやつとしても食べられています。
津市や四日市市など三重県各地で食べられています。
徳島県:麦だんご
徳島県では麦だんごが食べられます。あんこを包んだ(あんこなしもあり)大麦粉から作られたお団子を山帰来(サンキライ)の葉で挟んだもので、麦の香ばしくていい香りのする和菓子です。
島根県:笹巻き
練った米粉を熊笹で巻いてゆでたもの。他の葉っぱで巻いた系のものと同様、熊笹は殺菌作用があるので、保存に向いています。東北の笹巻きとは形が異なりこちらは粽のように細長く、中身も粽のような白いお団子です。
端午の節句は月遅れで実施する地域で、各家庭で笹巻き作って男の子の成長を願いました。家庭によって熊笹の巻き方や形は違うそう。
長崎県:鯉生菓子
長崎県や佐賀県のこどもの日に食べられる鯉の見た目をした生菓子。鯉のぼりと同じく、男の子の成長を願って食べられます。初節句の内祝いとしてもよく配られます。あんこでできた練り切りを鯉の型で作り、色付け&寒天でつやを出して、見た目がリアル鯉っぽい!鯉の表情や形、作り方はお店によって違うのもまた楽しいです。長崎ではひな祭りには「桃カステラ」を食べますが、見た目が可愛いお菓子が多いですね♪
南九州:あく巻き
鹿児島県を中心とした宮崎など九州南部で食べられる伝統的な餅菓子で、戦時には薩摩で戦陣食として利用され、西郷隆盛も食べたと言われています!もち米を灰からとった灰汁(あく)に浸し、竹の皮で包んで数時間煮込んで作られます。灰汁はアルカリ性で、もち米を柔らかく&菌の繁殖を抑えるので、保存性が高まるそう。きな粉や黒蜜をかけて食べられます。
宮崎県:鯨ようかん
宮崎県の伝統的な和菓子で、米粉で作った生地をあんこで挟んだ蒸し菓子です。見た目は鯨に似せて作られていて、「鯨のように大きく力強くたくましく育つように」という願いを込め、鯨に似せた羊羹を作らせたのが由来だそうで、今ではこどもの日に食べられます。宮崎市佐土原町では鯉のぼりならぬ、「くじらのぼり」がこどもの日に上がるそうです!
端午の節句の行事食は地域によって違って面白い!
以上、各地域で食べられている、そのエリアならではのこどもの日の食べ物でした♪ひな祭りにも、地域によって食べられるものが違って、そちらも面白かったですが、こどもの日もなかなか変わったものが食べられてましたねー!今では流通も発達し、国内の人の行き来も多くなって地域性は薄れてきたものの、地域独自の伝統的な行事食は今後も残っていてほしいですね♪
ひな祭りの地域性の違いをまとめた記事はこちらです↓
これ以外にも、自分の住んでいるエリアではこれを食べるよ!というものがあれば教えていただきたいです(^^)/
ぜひぜひよろしくお願いいたしますm(_ _)m
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