【決定版】冬至の食べ物まとめ★定番の行事食から地域や海外の行事食まで!

一年で最も夜が長い冬至。日本では古くから特別な意味を持つこの日に、行事食を食べる習慣があります。冬至に欠かせない定番メニューから、知られざる地方の郷土料理、さらに、海外の冬至の食文化もご紹介します♪冬至の日の献立作りのお役に立てればと思います!

冬至とは?昼が一番短い日=これから太陽の力がアップしていく!

冬至とはどんな行事?簡単まとめ

冬至は一年で最も昼の時間が短い(太陽がのぼっている時間が短い)日です。最も昼が長い日である夏至の反対バージョンですね。二十四節気の一つで、毎年12月21日または22日頃にあたります。太陽のエネルギーが最も弱まる日=ここから再び力を取り戻し始める日ということで「一陽来復」とも呼ばれ、運気が上昇していく日と考えられ古くから世界各地で冬至を祝う風習があります。日本では、ゆず湯に入ったりかぼちゃを食べるなどの風習があり、これから本番を迎える寒さに体調を整えるための準備がされます。

冬至の食べ物と意味や由来

冬至に食べられる食べ物や行事食一覧

そんな冬至の日に食べるとよいとされている食べ物や行事食を、それぞれの由来と一緒に紹介します。

かぼちゃ

冬至の行事食といえば思い浮かぶのがかぼちゃです。なぜ冬至にかぼちゃを食べる習慣ができたかというと、かぼちゃの栄養価の高さと保存性の高さが理由としてあります。昔は保存技術が未発達であり、緑黄色野菜が少ない冬に栄養を補うためにかぼちゃは重宝されていました。βカロチンやビタミンCが豊富で、風邪予防や体を温める効果が期待されるため、冬にぴったりの食材です。「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない」という言い伝えもあります。

冬至の七種(んのつく食べ物)

冬至の七種(ななくさ)とは、冬至に縁起を担いで食べる7つの食材で、それぞれの名前に「ん」が2回含まれています。

  • 南瓜(な)=かぼちゃ
  • 蓮根(れ
  • 人参(に
  • 銀杏(ぎ
  • 金柑(き
  • 寒天(か
  • 饂飩(う)=うどん

の7つです。なぜ冬至にんのつく食べ物を食べるかというと、「ん」が2つ重なることで「運」を呼び込むとされ、これを「運盛り」と呼びます。春の七草は有名ですが、冬にも「冬至の七種」という縁起の良い食べ物があったのです。
冬至は太陽の力が弱まる日であり、一陽来復という運が回復する転換点とされるので運気の回復を願い、運盛りの食材を食べる風習が生まれました。特に関西圏では、今でも冬至に七種を食べる風習が続いています。

秋の七種は縁起担ぎだけでなく、栄養価も高く冬の健康維持に役立つものです。例えば、南瓜や人参に含まれるベータカロテンは風邪予防に、蓮根や金柑にはビタミンCが豊富で、銀杏や金柑は咳止めにも効くとされています。うどんは体を温め、免疫力を高め、寒天はコレステロールを抑え、脳卒中予防にも有効です。

小豆粥(冬至粥)

小豆粥は冬至に食べられる伝統的な食事で、中国の古い風習に由来します。赤い色をした小豆は、邪気を払う厄払いの力があると考えられており、家族の健康を祈って食べられていました。日本では冬至だけでなく、小正月の1月15日にも無病息災を祈るために食べられます。韓国も冬至には「パッチュク」と呼ばる小豆粥を食べ、 もち米団子(セアルシム)が入っています。

いとこ煮

いとこ煮は野菜と小豆を一緒に煮た料理です。郷土料理のひとつで北陸地方や奈良県、山口県などで親しまれています。「いとこ煮」という名前の由来は諸説あり、野菜を固い順に「おいおい煮る」から「甥甥(おいおい)」で「いとこ」になったとか、野菜別に「銘々に煮る」から「姪々(めいめい)」でいとこになったとか、野菜と豆は畑で採れるもの同士似ているからいとこになったとか。
冬至に食べられる「かぼちゃのいとこ煮」は、かぼちゃと小豆を一緒に煮たもので昔の人の知恵がつまっています。かぼちゃは夏に収穫して長期保存ができるから、冬の貴重な栄養源。小豆も同じく保存がきいて栄養満点。この二つを組み合わせて、寒い冬を風邪知らずで元気に乗り越えようという願いが込められています。さらに、小豆の赤色には邪気を払う力があるという言い伝えがあり縁起の良い食材です。

こんにゃく

北関東では、冬至にこんにゃくを食べます。「砂おろし」と言って、こんにゃくを食べると体内にたまった砂(老廃物)を出すとされています。昔のお坊さんが冬至の日に1年間で煩悩落とすことをこんにゃくによる体内の砂(老廃物)を出す効果にかけて食べたことや、大晦日や節分、大掃除のあとなどにこんにゃくを食べていたことの名残りと言われています。

柚子(ゆず)

冬至には「ゆず湯」に入って身を清め、邪気を祓う伝統があります。ゆずの強い香りは邪気を祓うと考えられています。また、ゆずは長い年月をかけて実るため苦労が実を結ぶ象徴でもあります。さらに、「冬至=湯治(とうじ)」「ゆず=融通」から、ゆず湯に入るとうまく事が運ぶと信じられています。ゆず湯には血行促進や風邪予防、美肌効果があるため、「冬至にゆず湯に入ると風邪をひかずに冬を越せる」とも言われています。
そんな柚子を、食べ物としても取り入れようと柚子を使ったメニューが食べられます。柚子の皮を香りとしてプラスしたり、ゆず茶にしても。ゆずポン酢を使ったしゃぶしゃぶも良さそう。

地域別の冬至の食べ物

冬至といえばかぼちゃを食べる習慣が全国的に広まっていますが、実は地域によって独自の食文化もあります。

【京都】大根焚き

京都では冬至の時期に大根を食べる習慣があります!京都の冬の風物詩「大根焚き(だいこだき)」は、寒い季節に健康を願う伝統行事です。各お寺で大きな鍋で大量の大根を煮て、参拝者に振る舞われます。由来は諸説ありますが、大根の切り口に梵字を書いて魔除けにしたのが始まりだとか。大根を食べると中風にならないという言い伝えもあって、みんな無病息災を願いながらアツアツの大根をいただきます。味付けは寺によって様々で、油揚げも一緒に煮込まれます。

【香川】しっぽくそば

しっぽくそばは、香川県(讃岐)の冬至に食べられる郷土料理。うどんで有名な香川で、この日はそばを食べる習慣があるそうです。(しっぽくうどんも有名です。)しっぽくそばの特徴は、具だくさんなところ。ゴボウ、ニンジン、大根、油揚げ、鶏肉、こんにゃくなどを短冊切りにして、たっぷりのだしで煮込みます。それを手打ちそばの上にかけて、薬味を添えます。栄養たっぷりで身体の芯からポカポカ温まるので、冷え込む冬至にぴったり。

【沖縄】トゥンジージューシー

沖縄で冬至はトゥンジーと呼ばれ、トゥンジージューシー(ジューシーは炊き込みご飯のこと)という特別な料理を食べる習慣があります。元々は田芋(ターンム)や里芋を使った雑炊でしたが、最近は豚バラ肉、人参などを入れた炊き込みご飯になっています。イモを使うのには意味があって、根が連なって収穫されることから「子孫繁栄」の願いが込められています。お粥にしたり、お茶漬けにしたりする家庭もあるそうです。

海外の冬至の食べ物

次は、海外に目を向けてみます。冬至は日本だけでなく世界各国で重要な日となっています。特に冬至を大切にし行事食を食べる国をピックアップしてみました。

【中国】水餃子、湯円

冬至の考えのもとである二十四節気の発祥の地である中国では「冬至節」と呼ばれ「冬至大如年」として春節のような大きなイベントです。北方と南方で異なる食文化が見られ、北方では餃子(水餃子)を食べる習慣があり、これは漢時代の医師・張仲景が寒さから人々を守るために発案したものが由来で、餃子は「耳が凍らない」という言い伝えもあり、厳寒の地で大切にされています。一方、南方では「湯円(タンユェン)」という中にすりゴマの甘いペーストが入っているもち米粉で作った団子を甘いスープに入れたスイーツが食べられます。湯円は家族の団結や円満を象徴しています。

台湾でも同じく冬至に湯圓と呼ばれる団子が食べられますが、おめでたい紅白の白玉団子のものが多いそうです。

【韓国】パッチュク(団子入りの小豆粥)

韓国では冬至に小豆粥を食べる風習があります。小豆の赤色は厄除けの効果があると信じられており、昔からこの粥を食べて災厄を避けるとされています。日本の小豆粥とは違い、韓国の小豆粥には「セアルシム」というもち米団子が入っており、歳の数だけこの団子を食べることで、無病息災を願うのが伝統です。韓国では冬至を「小さい正月」とも呼び、1年の区切りと捉えています。また、邪鬼が冬至に現れるという民話もあり、パッチュクを食べてその邪鬼を追い払うとされてきました。

【北欧】ユールボード

北欧でも冬至は大事な行事です。スウェーデンの「ユール」は、冬至からクリスマスにかけての祝祭で、もともとは北欧のゲルマン民族による冬至のお祭りでした。冬至は霊や悪霊が現れると信じられ、これを追い払うために「ユール・ボード」としてクリスマスのごちそう(豚肉料理、サーモン、ミートボールなど)を並べて霊たちに供えます。冬至とクリスマスは関連深い行事だったんですね!

冬至の行事食を食べて運気アップを!

冬至は、一年の無病息災を願う大切な節目として、各地でさまざまな食べ物が楽しまれていますね!健康と運気アップを願って行事食を楽しんでみてはいかがでしょうか♪

最後まで見ていただきありがとうございます♪

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