新年の行事として欠かせない鏡開き。お正月に飾った鏡餅を割って食べ、家族の健康や無病息災を祈る伝統があります。この記事では、鏡開きの基本的な意味や鏡餅の正しい開き方、さまざまな食べ方について詳しくご紹介します。鏡餅を美味しく楽しむ参考になればと思います♪
鏡開きとは?簡単に言うと
鏡開きとは、新年の間に飾られていた鏡餅を下げて割り、家族で食べることで一年の健康と無病息災を祈る伝統的な行事です。一般的には1月11日に行われますが、地域によっては日にちが異なる場合もあります。
もともとは武家社会における習慣で、武士たちが戦勝祈願や家内安全を祈るために「鏡」と呼ばれる丸い形の鏡餅を割って食べたのが起源とされています。鏡餅の丸い形は「鏡」を象徴し、刃物で「切る」という表現を避け、手や木槌を使って「開く」ことで縁起を担ぐ意味が込められ、「鏡開き」と呼ばれるようになりました。
鏡開きは神様にお供えしたお下がりをいただき、神様の恩恵を授かる行事です。家族みんなで食べることで神様からのご加護を受け、新しい一年を健やかに過ごすための祈りが込められています。
鏡餅の正しい開き方
鏡餅は、刃物を使わず木槌や手で割るのが伝統的な方法です。「切る」という表現は縁起が悪いとされるため、鏡餅を割って「開く」ことで、家族円満や物事が順調に進む「開運」を願います。特に木槌で叩きながら割る昔ながらの方法は、餅が砕けた自然な形も縁起物とされます。鏡開きをする際は、家族みんなで参加して楽しむことも大切です。
ただ、固い鏡餅は木槌で叩いてもなかなか割れません。最近は、小分けパックされた小さい餅が大きな鏡餅形に入った鏡餅が主流になり、鏡開きは中のパックを取り出すだけで簡単にできるように!便利な時代です。
鏡開きで開いた鏡餅の食べ方
割った鏡餅は、美味しく食べられます。伝統的な和風の食べ方からアレンジメニューまでいろんな食べ方で楽しむことができます。家庭ごとにお好きな楽しみ方で楽しみましょう♪
鏡餅は長期間飾ってあったので乾燥して固くなっています。そんな鏡餅を美味しく食べるために、
- 柔らかくして食べる→お汁粉、ぜんざい、お雑煮 等
- 乾燥したカリカリさを活かして食べる→かき餅、揚げ餅、おこげ風 等
の2パターンに分かれるかと思います。
まずは柔らかくして食べる食べ方を紹介します♪
お汁粉、ぜんざい
お汁粉やぜんざいは、鏡餅の定番の食べ方です。割ったお餅を甘い小豆と一緒に煮込んで、温かいデザートとして楽しみます。お汁粉はこしあんを使い、ぜんざいは粒あんを使うのが一般的です。小豆の赤い色は邪気を祓う厄よけの力を持つと言われ、縁起物としてお祝い事で食べられます。おせちで余った栗の甘露煮をトッピングするとより豪華に!
お雑煮
お雑煮も、煮込むことでお餅が柔らかくなるので鏡餅の食べ方として定番です。地域や家庭によって味付けが異なり、また、具材も野菜や鶏肉、海産物など多種多様でそれぞれの家庭の味があります。ただ、お正月にお雑煮を食べ飽きてしまった場合は違う食べ方が良さそうですが、お正月の最後の締めくくりとして食べるのも。
お湯で柔らかくしてきな粉やあんこをトッピング
トースターなどでお餅を焼いて、最後にお湯に浸すと柔らかいお餅になるので、あとはお好きなトッピングで食べるのがお手軽です。あんこやきな粉などが定番ですが、他にもお餅に合うものなら何でも!
柔らかいお餅を楽しむいろんなトッピングのアイデアはこちら↓
続いて、乾燥して固くなったカリカリさを活かして食べる食べ方を紹介します♪
かき餅、揚げ餅
鏡餅を小さく割り、乾燥させた後に油で揚げると、かき餅や揚げ餅としておやつに楽しめます。塩や醤油、砂糖などお好きなフレーバーで、好みに応じて味を調整できるのも魅力です。家族や友人とシェアして楽しむのにもぴったり!
揚げ出し餅(おこげ風)
お餅を揚げて、だし汁と大根おろしをかけて揚げ出しにしたり、とろみのついたあんかけをかけておこげ風にして食べるのも美味しい!カリッと揚がった外側と、モチモチの内側が楽しめます。
鏡餅に乗っているみかんや干し柿は食べる?
鏡餅には一緒に「みかん」や「干し柿」「昆布」などが飾られることがありますが、これらにはそれぞれ意味が込められており、鏡餅の装飾に欠かせないものです。食べても良いか迷う人も多いですが、衛生的に問題がなければ、いただくことができます。神様にお供えしたお下がりとして神様の恩恵を授かるため、家族みんなで分け合っていただきましょう♪
みかん
鏡餅の上に乗せるみかんは、本来は温州みかんではなく橙(だいだい)と呼ばれる柑橘類の実です。橙は一度実がなると、数年落果しないことと、橙(だいだい)という名前から、家族代々の長寿や繁栄を願い飾られるように。現代では小ぶりのみかんが飾られることが多いです。鏡餅のみかんには、葉っぱや枝が付いていますが、これは元の由来である橙の実が落ちずに枝に付いたままの様子を表しています。
みかんは長期間飾ってあるのでしわしわになったり腐っていたら残念ですが、もし食べられそうであればいただきます。ちなみに橙は酸味や苦味が強く、そのまま食べるよりはポン酢などに加えてしゃぶしゃぶにして食べるなど加工して食べるのがいいそう。
干し柿、昆布
地域によっては、鏡餅に干し柿を乗せることもあります。柿の木は古くから「延命長寿の木」とも呼ばれ、干し柿は豊穣や長寿の願いが込められ縁起物とされています。干し柿は水分が少なく保存が効くため、傷みにくいので鏡餅を下げるときに一緒にお下がりとしていただけます。そのまま食べてお茶うけにしたり、細かく刻んでなますや手作りスイーツに利用するなどしていただきます。また、鏡餅に昆布を飾る地域もあります。その昆布を出汁に使用した汁物や煮物を家族でいただくのも神様の恩恵を分け合うのに良さそうです。
鏡餅以外に食べる鏡開きの食べ物
鏡開きの日に食べる行事食として、鏡餅以外には特にこれという食べ物はありませんでした。せっかく縁起の良い鏡餅なので、縁起の良い食べ物(赤飯、紅白なます、ぶりなどの出世魚)や、寒い時期なので温まる食べ物と一緒に食べる献立はいかがでしょうか。
鏡開きの意味や由来を知ってみんなで神の恩恵を授かろう
鏡餅を木槌で割ることは少なくなりましたが、鏡開きの本来の意味を知って、みんなで一年の無病息災を願いましょう!そして美味しくいただきましょう♪
最後まで見ていただきありがとうございます♪
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